奇跡の心霊治療ドクターフリッツ現象〜初代ゼ・アリゴー

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      みんな山猿呼ばわり




    世界中に数多く存在する心霊治療の中でも、私は「ドクターフリッツ現象」に一番惹かれます。


    なぜって、歴代のドクターフリッツのチャネラー(霊媒)のうち、3人が、きっちりと医学的・科学的な検証調査を受けているところがいい。


    それで、一番最初のドクターフリッツの霊媒として知られる、ホセ・ペドロ・デ・フレイタス、通称ゼ・アリゴーを改めてご紹介します。(旧ブログの紹介はあまりに適当すぎた) 私、この人大好きです。もう、うちの親戚のおじさんに瓜二つ。(´∀`*)


    え〜と、どんな人かといいますと、


    むか〜し昔の1950年代、ブラジルの片田舎に、山猿(アリゴー)というあだ名の陽気な男がおりました。このアリゴー、子供の頃からお勉強が苦手で、小学校3年生までは頑張ったものの落ちこぼれて中退。父親の畑仕事を手伝ったりしながら、遊びほうけて少年時代を過ごしたそうな。


    大人になると、腕力を活かして地元の鉄鉱山で働いていましたがクビになったので、酒場兼食堂のような店をはじめました。アリゴーの優しくて情深い人柄もあってか、お店は繁盛したようです。


    さて、その頃、アリゴーは頻繁に「ドイツ人の医者」の夢や幻覚に悩まされるようになりました。ある日の晩、アドルフ・フリッツ博士と名乗る霊が現れ、アリゴーにこう語りかけてきたのです。



         Drfrizsin
        ↑こんな人


    「自分は第一次世界大戦中に死んだが、まだやり残した仕事がある。長い間、おまえを見てきたが、おまえが人に寛大で仲間をいかに大切に思っているかよくわかった。生前、医者だった他の霊の助けを借りて、私のやり残した仕事を仕上げる器としてお前を選んだのだ。もしお前が安らかな気持ちになりたければ、病気に苦しんでお前を必要としている者たちに奉仕しなければならない。お前は病人を治すのだ。」


    命令する医者の霊があまりに真に迫っていたので、アリゴーはベッドから飛び出し、大声で叫びながら素っ裸のまま夜の街を駆け回って大騒ぎ。


    最初は抵抗していたアリゴーでしたが、結局はドクターフリッツの霊媒となり、不思議な治療を施すようになりました。麻酔をしなくとも痛みのない外科手術をしたり、ドイツ語の医学用語をブツブツ呟きながら処方箋を速記したり・・。


    彼の治療に関しては、『魂の癒し手』の解説がわかりやすいので、ハイ、どうぞ。(-@∀@)




    --------------『魂の癒し手』から



    心霊手術師になったゼ・アリゴー


    おそらく現代でもっとも名高いヒーラーは、故ゼ・アリゴーであろう。
    ブラジル人の機械工の息子で、読み書きもろくにできなかったが、
    いったんトランス状態に入ると、ドイツ人医師アドルフ・フリッツの霊が宿ったのだという。
    フリッツ医師は第一次世界大戦で手榴弾の破裂がもとで死んだとされている。

    ほとんど消毒もしていない錆さえついたメス一本、また粗末なナイフひとつで、
    (麻酔をしないで)外科手術を断行するフリッツ医師とアリゴーの名は、すぐに世に聞こえるものとなった。
    何百人という人々が、この医師の霊のおかげで視力を回復したり、
    癌の腫瘤が取り除かれたと主張した。その手術のあいだ、何の痛みも感じられなかったのだという。

    アリゴーの名声が高まるにつれ、ブラジル医師会の懸念も増大していった。
    そしてついに、免許なしで医療行為を行なったという容疑でアリゴーを告訴するに至ったのである。
    この事件は、ブラジル中の新聞の見出しを飾る重大ニュースとなった。
    それもそのはず、アリゴーが1950〜60年代に、この錆びたメスやナイフで手術を手がけた患者の数は、
    文字どおり数千に及び、しかもその手術によって感染したとか死亡したとかいう苦情は一件もなかったのである。

    告発側は、アリゴーを不利に立たせる証人をひとりとして捜しだすことができなかった。
    にもかかわらず、証人席に立ったアリゴーは、治療にやってきた人々に医療行為を行なった事実、
    および製薬や薬草を処方した事実を認めたのだった。

    彼はしかし、治癒を遂行したのは実は彼ではなく、アドルフ・フリッツ医師の霊なのだと主張したが、
    フリッツ医師の存在は立証され得ないため、気の進まないまま判事はアリゴーに6ヶ月の実刑を言い渡した。
    このニュースはブラジル中に嵐のような興奮を巻き起こした。
    とりわけ、アリゴーの患者の大部分を占める貧民たちのあいだでは大変な騒ぎを呼び起こすこととなった。

    ブラジル医師会には抗議が殺到した。
    法廷執行官はアリゴーを刑務所に連行することを拒否し、
    そこでアリゴーは自分から進んで入って行くことになった。
    刑務所では所長が受け入れを拒否した。
    入所を主張したアリゴーに、今度は看守が独房の鍵を掛けることを拒否した。
    すぐにアリゴーはそこで服役者や看守の治療を始め、数週間もすると、
    刑務所の扉の前には、この有名な心霊手術師に治療を受けようと朝早くから並ぶ人々の長い列が見られるようになった。
    刑期半ばでアリゴーは釈放された。ブラジルの元大統領(クビチェック大統領)の仲介によるものだった。




    --------------






    こちらが、在りし日のアリゴー。麻酔を使わずに外科手術するアリゴーの映像をご覧ください。
    セピア色で哀愁漂いますが映像は悪いです。

    (主な手術映像は2・54〜から)



    検証用に撮影されたもっと鮮明な手術映像は残ってるようですが、YOUTUBEで転がってる動画で贅沢は言えません。


    私としては、アリゴー版ドクターフリッツの、ナイフを目の中に刺し込んでぐ〜りぐりの手術は、エドソン・ケイロスやルーベンスの映像ですっかり見慣れていたので特に衝撃はなかったんですね。いや、アリゴーが一番最初にやってたことなんですが。


    フリッツの5人目の霊媒ルーベンス・ファリアの場合、外科手術以外では、ヨードチンキとテレピン油等の混合液の注射を打つという治療法でしたが、アリゴーは、難解で不可解な薬物学に基づいた処方箋を書いて患者を治療していました。アリゴーさん、低学歴なんてもんじゃないってのに。


    一人当たり1分くらいの流れ作業で、患者が何も言わなくとも正確に病名を診断し、時には見ただけで血圧を読み取り、処方箋を速記した・・というのがアリゴー伝説です。


    このゼ・アリゴーには、1968年にアメリカの医学調査団が、脳波検査や身体検査なども含む科学的調査を行っているのですが、これが結構面白い調査で、アリゴーの診断が実際の患者の主治医の診断と一致するのかどうか・・・という調査記録が残っています。


    それによると、ドクターフリッツが憑依した状態のアリゴーの診断が、主治医の診断と一致した症例の100分率は、96%。





    予備調査―ジョゼ・アリゴーの診断能力 1966年8月2ー4日、ブラジル、コンゴニアス、ド・カンポ                                                        
     アリゴーが診断した症例  1000
     アリゴーが主治医のもとに戻るように言い、治療しなかった症例  35
     
    差引き標本数 965
     
     患者中診断書を持参した者  545
     診断書を持参しなかった者  420
     
    標本数 965
     
     アリゴーと主治医の診断が正確に一致した症例  518
     一致しなかった症例  27

    標本数 545


    アリゴーの診断が主治医の診断と一致した症例の百分率           96%




    ↑本に掲載されていた記録によると、こんな感じ。


    この「アリゴーが主治医のもとに戻るように言い、治療しなかった症例」というのがね、アリゴーの”診療所”を訪れる人たちというのは、通常の病院の治療では治らなかった人が殆どだったからです。


    普通の病院で治る程度なら、いくらアリゴー@フリッツの治療が無料だからって、町医者代わりに使うんじゃねえってことですか。


    アリゴーの診断が患者の主治医の診断と一致しなかったケースの場合、アリゴーの診断のほうが正しかった・・・なんてことも。それから、一日300人以上の人を治療したといわれますが、確かにこの記録を見ると、3日間の間に1000人の人を診ています。



    『錆びたナイフの奇蹟』を読むと、この調査団の話はとても面白いです。(・ω・)


     


    --------------『錆びたナイフの奇蹟〜心霊外科医アリゴー』から



    調査団はもちろん、アリゴーの治療の技術的物的側面に焦点をしぼっていた。
    患者の病気を事前に知っているわけでも診察をするわけでもないのに、
    アリゴーが患者を正しく診断できることが、アリゴーの治療の前後に、
    アメリカの医師団の手でひとつひとつの症例が記録され検討されるにつれあらためて確認された。

    対麻痺の患者が車椅子で来た。
    アリゴーは一目見るなり、
    「15歳の時に水泳の飛び込みに失敗して頸椎を折ったのが原因だ」と言う。
    そして全くその通りだということがわかった。

    ある女性がアリゴーの前に進み出る。一目見ただけでアリゴーは一行に、
    「この人の血圧は最高が230、最低が140だろう。」と言う。
    早速測ってみるとその通りだった。

    ある男が次の番になった。
    この患者は、呼吸困難を伴った鬱血性心麻痺の症状を示し、頚動脈がふくれあがっているのがわかった。
    アリゴーは、すぐに「この男は腎性高血圧で、最高が280だ」と言った。
    アリゴーの治療が終わったあと、医師団が診察し、
    本人が主治医からもらってきた病歴を見るとその通りだということがわかった。

    次の男は自分の病歴をアリゴーに話してしまった。
    クルーズ病だというのだ。この病気は、ブラジルによく見られる寄生虫による嗜眠病だ。
    アリゴーは、患者をにらむように見ると、医師団をふり返り、「ちがう」と言った。
    「この男はワッセルマン反応が陽性だ。梅毒でクルーズ病ではない」
    このことは、患者の持参したカルテと、あとで行なったワッセルマン検査で正しいことが確かめられた。
    アリゴーをだますのはなかなか難しそうだった。

    アリゴーの診断の精密さは特に注目に値した。
    たとえば、患者がアリゴーのテーブルの前に進み出るとする。
    患者の目が悪いくらいのことならアメリカから来た医師たちにもわかるし、素人にすらわかるかもしれない。
    だが、アリゴーは、眼の病気だと言うだけですませはしない。
    網膜芽腫だとか色素性網膜炎だとか、現代医学用語を使って詳しい診断名をつけるのだ。
    そこで、アメリカの医師たちが専門的な検査をすると、いつもアリゴーの診断が正しいことがわかるのだった。

    アリゴーの診断能力調査は続いた。
    統計的にはプハリックの予備調査と同じくらいになったが、
    一分に一人の割合で流れ作業のようにアリゴーが患者の治療をこなしていくので、対象患者は増え続けた。

    スチールカメラを担当しているポール・ジョーンズはテーブルに座っているプハリックのところに来て何か質問しようとした。
    その時アリゴーは、ポールを抱えるようにして「君はまったく薬の飲みすぎだな」と言った。
    それを聞いたアメリカ人たちは腹を抱えて笑った。
    ジョーンズが大量に薬を持ってきているのを知っていたからだ。




    --------------



    アリゴーの処方箋ですが、これが医学的常識で考えると理解できない薬の組み合わせだったそうです。


    処方する薬の殆どがドイツで開発されたもので、中には開発されて間もないため、都市部でも手に入らないものや、大昔の薬で、長い間一般には使われることがなくなった薬も含まれていたとか。しかしなぜか、アリゴーから処方された薬を飲むと人々の病気が治った。


    例えば、ブラジリア建設で有名なジュセリーノ・クビチェック大統領の娘。彼の娘は、「背骨の手術が原因で大きな腎臓結石が二つもできた」そうですが、アリゴーから渡された処方箋の薬を飲ませたら完治した・・・という話でね。


    このクビチェック大統領って経歴が元外科医という人なんで、娘の病気にはよほど困っていたんでしょう。


    それから、アメリカの医学調査団の中にヘンリー・ベルクとヘンリー・K・プハリック博士という人たちがいたのですが、彼らは調査として受けた、アリゴーの処方箋や外科手術で、自分たちの慢性症状や病気が治ったと証言しています。


    ベルクは、長年、病院に通院しても全く改善しなかった腰痛が、アリゴーが処方した薬を飲んで3週間で完治した。


    プハリック博士は、「本当に麻酔なしの手術に痛みがないのか」ということを確認するために、自分自身の”へたに手術できない腫瘍(脂肪種)”をアリゴーに摘出してもらっているんですね。博士によると、アリゴーの摘出手術は30秒以内で終わり、麻酔をしない切開手術は確かに痛みを感じなかったとのこと。





       arigo2
      アリゴーさん、収監中。



    このプハリック博士というお医者さん。アリゴーに腫瘍を摘出してもらっただけでなく、4年後の調査の際には、アリゴーに処方してもらった薬で耳硬化症(難聴)も治ったというのです。


    この経験によっぽど心を動かされたのか、プハリック博士は、アリゴーが「無免許医療行為」の罪で逮捕されたときには、アリゴーを擁護するため、判事宛に自身の研究成果を書いた手紙を出しています。


    まあ、アリゴーが治療した患者の奇跡的治癒の話って沢山あるのですが、私としてはそれよりも、アリゴーが生涯にわたって患者からお金や物を貰うことを一切拒否し続けたというのが、大事な点でしてね。これは、長年のアリゴー裁判の証言からすると、事実なんでしょう。


    何しろ、アリゴーさん、貧乏のどん底で交通事故で死んで、残った家族も未だに貧乏だそうだから。(´Д`;)


    アリゴーが、あれだけブラジルの上流階級の人々の病気を治してきたのに、そりゃないでしょうと思うのですが・・・だがそれがいい。(´∀`∩)


    とにかく、ドクターフリッツ現象って、そこらの心霊治療とはモノが違うと私は思うのです。もし語り継ぐ価値のあるヒーラーを一人挙げろと言われたら、私はダスカロスでもハリー・エドワーズでもなく、この人。



    なんで日本でこんなに知名度ないのでしょうか。アリゴーの死後に出現したユリ・ゲラーには日本のメディアは馬鹿騒ぎしてたようなのに。スプーン曲げてどうすんだと。( ゚Д゚)



       syututuarigo

    まあ、お茶の間向きの映像ではないですけどね。





    ぜひとも、中古本が手に入るうちに読むことをお薦めします。『錆びたナイフの奇蹟』は、復刊するべき良書です。








    ↑ちょっと見ない間に値段高騰しすぎだ(怒)図書館リクエスト推奨。






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