奇跡の心霊治療ドクターフリッツ現象〜ルーベンス・ファリア

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        ドクターフリッツ



    旧ブログの頃に、ろくに知られていないことを嘆いていたドクターフリッツについて改めて書こうと思います。

    ブラジルのかなり凄い心霊治療なのですが、日本では精神世界でも全く話題になりません。今じゃ、関連書籍も殆ど絶版になっているので、ドクターフリッツの栄光よふたたび!(´∀`∩)ということで、未練がましくご紹介します。


    ☆☆☆


    ドクターフリッツというのは、もともと第一次世界大戦中に死亡したドイツ人従軍医師ののことです。


    正確には様々な専門医からなる3000以上のスピリット集団だそうですが、ブラジルにおいては、この「ドクターフリッツ」をトランス状態でチャネルする人物が過去に5人現れてきました。


    これまで、ドクターフリッツのチャネル(霊媒)になった者は、突如ドイツ語を喋りだし、麻酔をしなくとも痛みのない外科手術をする・・といった心霊治療を行うのです。


    日本で比較的知られているドクターフリッツのチャネラーは、コンピューター技師のブラジル人男性ルーベンス・ファリアだと思います。私は見ていませんが、「アンビリーバボー」で紹介されたことがあるらしいから。


    ルーベンス・ファリアは、フリッツのチャネラーとしては5人目の人物で、活動期には、ブラジル各都市のスラム街を転々と移動し、一日1000人以上の人に殆ど無償で治療をしたそうです。




    フリッツルーベン
    ルーベンス・ファリア、写真右(ってわかるか)




    「ドクターフリッツ現象」には、チャネラー本人が偽装して成りすますには難しい点がいくつかあります。例えば、フリッツのチャネラーは、ルーベンスより以前に4人いたのですが、本物であるには以下の条件があるのです。


    第一に、チャネリング時にドイツ語が話せるようになること。
    第二に、薬学、生物学、化学、物理学、特に量子力学など常に最新医学に精通していること。
    第三に、ドクターフリッツの歴代チャネラーたち(初代アリゴー、オスカール・ヴィルド、その弟のエディバルド、エドソン・ケイロスの4人)が治療した全ての患者を覚えており認識できること。



    ルーベンス・ファリアはこの3つの条件が揃っていて、過去のフリッツ・チャネラーの患者も認識し、ドクターフリッツが憑依した時には習ったこともないドイツ語や医学の知識を語ることができるそうです。まあ、こういう部分に関しては周囲の証言があるのみでよくわからないんですけどね。


    ☆☆☆☆



    それで、ドクターフリッツ(ルーベンス)が麻酔を使わずに手術する場面があるという『スピリットヒーラー・ドクターフリッツ、奇跡の治療』を見たのですが、これが喉にメスを入れたり、腹部を切開して腫瘍を摘出したり、足に鋏(はさみ)を入れてガンガン叩いたりとスゴイのですよ。


    いや、本当に普通に手術してます。でも、通常の手術との違いは、本来死人のようにぐったりと寝ているはずの手術内容の患者が皆、起きていて喋ったり笑ったり動いていることですか。


    それから、わずかに手元が狂うことも許されないような体の部位に対して、ガンガンと土方仕事みたいにメスや鋏を打ち込んでいるところですか。( ;゚Д゚)


    ドクターフリッツによると、

    「私は自分の霊的なエネルギーを使って、瞬時に患者の脳波と自分の脳波を同調させます。それはセーター波です。そして、患者の脳を感応できるように誘導します。結果的には、脳内にエンドルフィンやドーパミンなどの神経伝導物質を誘発し、痛みを全く感じさせません。」だそうで。



    ☆☆☆



    また、手術が必要のない患者には、謎の溶液を注射します。注射の中の液体に興味を持ったアメリカ人の科学者が、NASA関連の試験所に持っていって調べたら、アルコールとヨードチンキとテレピン油の混合液だったという話なんですけど。 


    人間にテレピン油なんて毒物を注射したら大変なことになるはずなんですが、一体何がどう中和されてるのか、外科手術の必要がない場合の治療がこれ。


    まあ、そんな注射の中身の正体は私が確かめようもないので、どうでもいいんですよ。問題は彼の行っている麻酔をしない外科手術です。


    例えば、ドクターフリッツが無麻酔で弾丸摘出手術を行った話を、牧まさお著『宇宙からの医者ードクターフリッツの奇跡』から抜粋します。




    --------------『宇宙からの医者ードクターフリッツの奇跡』より


    診療室の真ん中に、車椅子に乗った若者が運ばれた。
    彼はスポットライトを浴びて、ドミンゴからインタビューされた。

    英語のわかる医者の一人に小声で、「彼はどこが悪いのですか?」と聞くと、
    その太った医者は僕の耳に口を近づけ、
    「彼は銃撃戦に巻き込まれ、首に弾丸が当たったのです。
    ところが、その弾丸が危険な部位にはまり込んでいて、
    病院の外科医はその摘出手術をしたがらないそうです。」と説明してくれた。

    よく見れば若者の右側中ほどが、赤くこんもりと腫れていた。
    インタビューが終わったあと、彼は車椅子ごと、手術室に運びこまれた。
    僕も昨夜、ルーベンから許可が出ているので、カメラを右手に握りしめ、念願の手術室にまぎれこんだ。

    いよいよ、弾丸摘出手術が始まった。若者は、車椅子に乗ったままだ。
    噂どおり、ドクターフリッツは麻酔の注射も何もしないまま、いきなりメスを皮膚に刺した。
    右手に金属製のナイフを持ち、その柄の部分で、
    コンコンとメスの背を叩きながら、首筋を5センチくらい切り開いた。
    それは、彫刻家が仏像を彫っている場面を連想させた。

    それだけ深く肉がパックリ開いたのに、ほとんど血が出なかった。
    時々、看護婦さんがピンセットでつまんだ脱脂綿で切り口の血をポンポンとふき取るくらいだった。
    ドクターフリッツは、メスを上下に動かしながら、深く首の中に刺し込んでいった。
    手術の最中にもドミンゴは、若者にインタビューしつづけていた。

    若者の顔に苦痛の表情は全く見られなかった。
    それどころか、ドクターフリッツが何か冗談を言ったらしく一緒に笑ってさえいた。
    そうこうしているうちに、ドクターフリッツはメスをピンセットに持ちかえた。
    そしてそれを、切り口に深く挿入し、直径2センチくらいの黒くにぶく光る弾丸を取り出した。
    テレビ局の取材班の間から、「オー」という歓声が上がった。

    「神の存在に触れる」と言えば大げさだが、人知を超えたこの手術に、
    目に見えない高次のレベルの実在を認めざるを得なかった。

    看護婦さんが若者の切開口を針で縫っている間に、次の手術が始まった。
    次は、椎間板ヘルニアの中年男性だ。
    ドクターフリッツはメスとナイフの柄を使って、背骨にそって10センチくらい切開した。
    もちろん、今回も麻酔なしだ。
    僕は、目をそらさないのが自分の義務だと思い、しっかりと直視した。

    椎間板あたりは、人体で一番たくさんの神経が集中している部位ではないのだろうか。
    切り口の皮膚組織の下には、脂肪と筋肉らしきものが赤く露出していた。
    見るからに痛々しいのに、やはり彼は痛がってはいなかった。
    そこへ興味深いことが起こった。
    さっきの医師が自分もその切開をやりたいと言い出したのだ。

    ドクターフリッツがスピリットのエネルギーを使っているからこそ、無麻酔、無痛、無出血なのだ。
    それと同じことを生身の人間の医者が試したら、何が起こるのだろうか。
    まわりの人々は、この医者の無茶ともいえる申し出に、いささか慌てた様子だった。
    ところが、ドクターフリッツは微笑みながら頷くなり、医者の右腕をグイとつかんだ。
    そしてそのまま目を閉じ、黙りこんだ。
    それはまるで、腕から腕へとエネルギーの転移をしているようだった。

    撮影班がかたずを飲んで見守る中、1分間の沈黙が過ぎた。
    ドクターフリッツは、「さあ、準備ができました。どうぞ」
    とでもいうように、医者からゆっくりと手を離した。
    その医者は、ドクターフリッツがやったのと全く同じように、
    メスとナイフの柄でキンキンキーンと切開していった。

    僕は、これはスゴい、と思った。
    テレビ画面の向こうの人々は、この場面を映像で見ても、「ヤラセに決まっている」と思うだろう。
    しかし僕は、この目で見、この皮膚でここの雰囲気を、感じ取っていた。
    これは、自分がどこかの聖地で瞑想して、悟りの気分にひたることとは、異種の感覚だった。
    ここでは、目の前で実際に麻酔もなしに、肉体が切り刻まれているのだ。




    --------------



    ↑これねぇ・・・一番最初に本で読んだときはどうなのかなあと思ったのですが、確かに、パンタ笛吹(牧まさお)氏が見た通りの映像は沢山ありましてね。



    やけに薄気味悪い作りの英語動画ですが、ご覧ください。(・ω・)ノ






    ドクターフリッツのことを知った当時、私は精神世界の情報に裏切られ続けてきたことが原因で、懐疑主義者になっていました。そんなわけで、この「ドクターフリッツ現象」がインチキである可能性をいろんな角度から考えたものです。


    思いつくこととしては、「麻酔なしの手術」とは言っていながら、実はちゃっかり舞台裏では麻酔をして手術していた・・・という可能性ですかね。


    その線で随分と考えましたが、しかし、喉にハサミが入ったまま男性は喋っているし、おじさんは腫瘍を取り出されながらピースしてるし、おばちゃんはお腹にメスや鋏を入れられグリングリンとかき回されても笑ってるし・・・・・・えっと、何コレ局所麻酔?


    患者が起きて喋れるような状態の局所麻酔で腫瘍の摘出は可能なのでしょうか?でも、自分の母親が肺の腫瘍を摘出した時に全身麻酔で手術時間も6時間かかったことを考えると・・・うーん、場所にもよるだろうけど局所麻酔はないわ。


    なんといっても、フリッツ現象で一番痛々しいのが、目の手術です。ドクターフリッツの歴代チャネラーというのは、全員、目の中にメスやナイフを差し込んで、ぐ〜りぐりかき回すんですよ。なんかもー、局所麻酔とか言ってる場合じゃないぞ。



    この「目にナイフ突っ込み治療」なんですが、初代アリゴーの頃から、もはや伝統芸のように継承されてます。あとは、頭に鋏を挿してガンガン叩くこともありましてね。まったくフリッツ博士、荒っぽい医者なんてもんじゃありません。



    本当にねぇ・・ドクターフリッツに手術を受けている患者が、手術中インタビューに答える映像はいくつもあるのですが、「あんた、本当に大丈夫?」って言いたくなるような人たちがいっぱい登場するんですわ。




         この人とかさ(笑)
                edosonkjeirosu



    えっと、刺さってますけど。(´∀` )ちなみに、後ろにいるメタボの男性は、4代目フリッツ・チャネラーのエドソン・ケイロスです。


    『宇宙からの医者』に登場するエリア・ノーア博士曰く、

    「この3ヶ月間、私はドクターフリッツと接触してきました。その間に、何度となく彼の手術を観察してきました。はっきり言って、彼の外科治療の手順は、全くバカげています。例えば、手術の時、彼が、女性患者の後頭部の孔から、針を極端に暴力的なやり方で挿入させるのを見ました。あのように針をメチャクチャに動かせば、様々な機能組織を損傷させるでしょう。特にその部位は、呼吸をつかさどっていますので、普通なら死んでしまいます。運がよくても、全身不随になって、起きられません。しかし、ドクターフリッツの場合、そうはならないのです。私は、膝の関節炎の手術も観察しました。彼のメスの動かし方は、全くもって理解に苦しむものでした。彼は、膝の中で、無理に開口部をのばしたり、メスを上下させたり、ねじ曲げたりしたのです。医学的には、そんな行為は、何の改善にもならないばかりか、恒久的に膝を破壊してしまうことでしょう。そのうえ、これらのすべてが麻酔もなしに行われているのですから、驚きです。もう一つ、注意を喚起したいのは、これらの神経外科手術のあと、常識では、患者は数日間はベッドから動くこともできないのです。しかし、ドクターフリッツの場合は、手術後、即時に普通の状態に戻ります。そして、しゃべれるどころか、歩くこともできるのです」



    ということでしてね。もー、麻酔してようがしてまいが、どうでもよくなってきました。

    あと、瑣末なことなんですが、ルーベンス版@ドクターフリッツの場合、切開手術の後にボランティアの看護婦が傷口を縫合するんですね。アリゴー時代は、縫合なしでも傷は勝手に治るみたいな話だったのですが。



    ☆☆☆☆



    なんにせよ、この手のヒーラーがインチキかインチキでないかを判断するために注視するべき重要な要素は「金の流れ」だと私は思っています。


    お金という利益を得ることで、あらゆる集団偽装やトリックの意味もあるというものですが、利益がでない場合、詐欺活動の意味がないですから。


    でもね、「布施の必要はなく無料です。ところで貧しい人のための病院を建設するので寄付を受け付けています」という手法があって、私はこれを「サイババ式集金法」と考えていますが、寄付金が莫大な金額になったり、村おこしレベルで観光のメッカになっていると限りなく臭い。とにかく重要なのは、ホシの生活ぶり(容疑者扱い)ですよ。


    パンタ笛吹氏の本を読む限りでは、ルーベンスは払えない人には無料で、ガーゼ代や注射器代は募金箱方式で10ドルを寄付してもらっていたそうです。これじゃ常に赤字状態で、ルーベンスはコンピューター技師という自身の本業で稼がないといけません。ちなみに、彼が乗ってる車はペンキの剥げたシトロエン。


    ルーベンスが、ドクターフリッツの診療所を、スラム街からスラム街へ転々と移動し、場所が一定しなかったことや、歴代フリッツ・チャネラーが受けてきた迫害を考えると、観光地化のために企まれた壮大なヤラセというのはないと思うわけですよ。



    ☆☆☆



    そもそもブラジルでは、「霊的な能力でお金を稼いではならない」という考えが浸透してるみたいでね、カトリック的な「神の使いは清貧であるべき」という価値観もあると思います。


    初代ドクターフリッツのアリゴーが、患者からいかなる金品や必要経費代も一切受け取らなかったことを考えると、「ガーゼ代と注射器代の寄付を貰う」ことにすらもルーベンスに文句言ってる人はいたようです。



    こんな国で、ヒーラーやってても金にならんわ。( ノ゚Д゚)



    としか考えられない、ブラジルスピリチュアル界の事情がそこにあります。日本だってそうであるべきなんですが、日本はアメリカ式精神世界ビジネスにそっくり影響を受けているので、無理ですね。結果、毒にも薬にもならない商売人ヒーラーが大量生産されました。



    ☆☆☆



    これだけ規格外の心霊治療なんだから、ドクターフリッツ現象はもっと評価されてもいいと思うのです。


    どうして、ブラジルのスピリチュアル本は日本で殆ど翻訳されないのでしょうか?翻訳本は大抵がアメリカ経由です。日系ブラジル人も多く、ポルトガル語話者がいないわけじゃないのにね。ブラジルに関してはサッカー関連だったら沢山あるんですよ。


    せめて、ドクターフリッツ関連書籍には復刊してもらいたいものです。



    今現在ブラジルには、アランという6代目のドクターフリッツが登場している模様なんですが、この人の素性がよくわからないので本物かどうかは謎です。正直言って、歴代フリッツ・チャネラーの中でも、もっともインチキ臭い雰囲気を醸し出してるんだな、これが(笑)











     
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    奇跡の心霊治療ドクターフリッツ現象〜初代ゼ・アリゴー

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        みんな山猿呼ばわり




      世界中に数多く存在する心霊治療の中でも、私は「ドクターフリッツ現象」に一番惹かれます。


      なぜって、歴代のドクターフリッツのチャネラー(霊媒)のうち、3人が、きっちりと医学的・科学的な検証調査を受けているところがいい。


      それで、一番最初のドクターフリッツの霊媒として知られる、ホセ・ペドロ・デ・フレイタス、通称ゼ・アリゴーを改めてご紹介します。(旧ブログの紹介はあまりに適当すぎた) 私、この人大好きです。もう、うちの親戚のおじさんに瓜二つ。(´∀`*)


      え〜と、どんな人かといいますと、


      むか〜し昔の1950年代、ブラジルの片田舎に、山猿(アリゴー)というあだ名の陽気な男がおりました。このアリゴー、子供の頃からお勉強が苦手で、小学校3年生までは頑張ったものの落ちこぼれて中退。父親の畑仕事を手伝ったりしながら、遊びほうけて少年時代を過ごしたそうな。


      大人になると、腕力を活かして地元の鉄鉱山で働いていましたがクビになったので、酒場兼食堂のような店をはじめました。アリゴーの優しくて情深い人柄もあってか、お店は繁盛したようです。


      さて、その頃、アリゴーは頻繁に「ドイツ人の医者」の夢や幻覚に悩まされるようになりました。ある日の晩、アドルフ・フリッツ博士と名乗る霊が現れ、アリゴーにこう語りかけてきたのです。



           Drfrizsin
          ↑こんな人


      「自分は第一次世界大戦中に死んだが、まだやり残した仕事がある。長い間、おまえを見てきたが、おまえが人に寛大で仲間をいかに大切に思っているかよくわかった。生前、医者だった他の霊の助けを借りて、私のやり残した仕事を仕上げる器としてお前を選んだのだ。もしお前が安らかな気持ちになりたければ、病気に苦しんでお前を必要としている者たちに奉仕しなければならない。お前は病人を治すのだ。」


      命令する医者の霊があまりに真に迫っていたので、アリゴーはベッドから飛び出し、大声で叫びながら素っ裸のまま夜の街を駆け回って大騒ぎ。


      最初は抵抗していたアリゴーでしたが、結局はドクターフリッツの霊媒となり、不思議な治療を施すようになりました。麻酔をしなくとも痛みのない外科手術をしたり、ドイツ語の医学用語をブツブツ呟きながら処方箋を速記したり・・。


      彼の治療に関しては、『魂の癒し手』の解説がわかりやすいので、ハイ、どうぞ。(-@∀@)




      --------------『魂の癒し手』から



      心霊手術師になったゼ・アリゴー


      おそらく現代でもっとも名高いヒーラーは、故ゼ・アリゴーであろう。
      ブラジル人の機械工の息子で、読み書きもろくにできなかったが、
      いったんトランス状態に入ると、ドイツ人医師アドルフ・フリッツの霊が宿ったのだという。
      フリッツ医師は第一次世界大戦で手榴弾の破裂がもとで死んだとされている。

      ほとんど消毒もしていない錆さえついたメス一本、また粗末なナイフひとつで、
      (麻酔をしないで)外科手術を断行するフリッツ医師とアリゴーの名は、すぐに世に聞こえるものとなった。
      何百人という人々が、この医師の霊のおかげで視力を回復したり、
      癌の腫瘤が取り除かれたと主張した。その手術のあいだ、何の痛みも感じられなかったのだという。

      アリゴーの名声が高まるにつれ、ブラジル医師会の懸念も増大していった。
      そしてついに、免許なしで医療行為を行なったという容疑でアリゴーを告訴するに至ったのである。
      この事件は、ブラジル中の新聞の見出しを飾る重大ニュースとなった。
      それもそのはず、アリゴーが1950〜60年代に、この錆びたメスやナイフで手術を手がけた患者の数は、
      文字どおり数千に及び、しかもその手術によって感染したとか死亡したとかいう苦情は一件もなかったのである。

      告発側は、アリゴーを不利に立たせる証人をひとりとして捜しだすことができなかった。
      にもかかわらず、証人席に立ったアリゴーは、治療にやってきた人々に医療行為を行なった事実、
      および製薬や薬草を処方した事実を認めたのだった。

      彼はしかし、治癒を遂行したのは実は彼ではなく、アドルフ・フリッツ医師の霊なのだと主張したが、
      フリッツ医師の存在は立証され得ないため、気の進まないまま判事はアリゴーに6ヶ月の実刑を言い渡した。
      このニュースはブラジル中に嵐のような興奮を巻き起こした。
      とりわけ、アリゴーの患者の大部分を占める貧民たちのあいだでは大変な騒ぎを呼び起こすこととなった。

      ブラジル医師会には抗議が殺到した。
      法廷執行官はアリゴーを刑務所に連行することを拒否し、
      そこでアリゴーは自分から進んで入って行くことになった。
      刑務所では所長が受け入れを拒否した。
      入所を主張したアリゴーに、今度は看守が独房の鍵を掛けることを拒否した。
      すぐにアリゴーはそこで服役者や看守の治療を始め、数週間もすると、
      刑務所の扉の前には、この有名な心霊手術師に治療を受けようと朝早くから並ぶ人々の長い列が見られるようになった。
      刑期半ばでアリゴーは釈放された。ブラジルの元大統領(クビチェック大統領)の仲介によるものだった。




      --------------






      こちらが、在りし日のアリゴー。麻酔を使わずに外科手術するアリゴーの映像をご覧ください。
      セピア色で哀愁漂いますが映像は悪いです。

      (主な手術映像は2・54〜から)



      検証用に撮影されたもっと鮮明な手術映像は残ってるようですが、YOUTUBEで転がってる動画で贅沢は言えません。


      私としては、アリゴー版ドクターフリッツの、ナイフを目の中に刺し込んでぐ〜りぐりの手術は、エドソン・ケイロスやルーベンスの映像ですっかり見慣れていたので特に衝撃はなかったんですね。いや、アリゴーが一番最初にやってたことなんですが。


      フリッツの5人目の霊媒ルーベンス・ファリアの場合、外科手術以外では、ヨードチンキとテレピン油等の混合液の注射を打つという治療法でしたが、アリゴーは、難解で不可解な薬物学に基づいた処方箋を書いて患者を治療していました。アリゴーさん、低学歴なんてもんじゃないってのに。


      一人当たり1分くらいの流れ作業で、患者が何も言わなくとも正確に病名を診断し、時には見ただけで血圧を読み取り、処方箋を速記した・・というのがアリゴー伝説です。


      このゼ・アリゴーには、1968年にアメリカの医学調査団が、脳波検査や身体検査なども含む科学的調査を行っているのですが、これが結構面白い調査で、アリゴーの診断が実際の患者の主治医の診断と一致するのかどうか・・・という調査記録が残っています。


      それによると、ドクターフリッツが憑依した状態のアリゴーの診断が、主治医の診断と一致した症例の100分率は、96%。





      予備調査―ジョゼ・アリゴーの診断能力 1966年8月2ー4日、ブラジル、コンゴニアス、ド・カンポ                                                        
       アリゴーが診断した症例  1000
       アリゴーが主治医のもとに戻るように言い、治療しなかった症例  35
       
      差引き標本数 965
       
       患者中診断書を持参した者  545
       診断書を持参しなかった者  420
       
      標本数 965
       
       アリゴーと主治医の診断が正確に一致した症例  518
       一致しなかった症例  27

      標本数 545


      アリゴーの診断が主治医の診断と一致した症例の百分率           96%




      ↑本に掲載されていた記録によると、こんな感じ。


      この「アリゴーが主治医のもとに戻るように言い、治療しなかった症例」というのがね、アリゴーの”診療所”を訪れる人たちというのは、通常の病院の治療では治らなかった人が殆どだったからです。


      普通の病院で治る程度なら、いくらアリゴー@フリッツの治療が無料だからって、町医者代わりに使うんじゃねえってことですか。


      アリゴーの診断が患者の主治医の診断と一致しなかったケースの場合、アリゴーの診断のほうが正しかった・・・なんてことも。それから、一日300人以上の人を治療したといわれますが、確かにこの記録を見ると、3日間の間に1000人の人を診ています。



      『錆びたナイフの奇蹟』を読むと、この調査団の話はとても面白いです。(・ω・)


       


      --------------『錆びたナイフの奇蹟〜心霊外科医アリゴー』から



      調査団はもちろん、アリゴーの治療の技術的物的側面に焦点をしぼっていた。
      患者の病気を事前に知っているわけでも診察をするわけでもないのに、
      アリゴーが患者を正しく診断できることが、アリゴーの治療の前後に、
      アメリカの医師団の手でひとつひとつの症例が記録され検討されるにつれあらためて確認された。

      対麻痺の患者が車椅子で来た。
      アリゴーは一目見るなり、
      「15歳の時に水泳の飛び込みに失敗して頸椎を折ったのが原因だ」と言う。
      そして全くその通りだということがわかった。

      ある女性がアリゴーの前に進み出る。一目見ただけでアリゴーは一行に、
      「この人の血圧は最高が230、最低が140だろう。」と言う。
      早速測ってみるとその通りだった。

      ある男が次の番になった。
      この患者は、呼吸困難を伴った鬱血性心麻痺の症状を示し、頚動脈がふくれあがっているのがわかった。
      アリゴーは、すぐに「この男は腎性高血圧で、最高が280だ」と言った。
      アリゴーの治療が終わったあと、医師団が診察し、
      本人が主治医からもらってきた病歴を見るとその通りだということがわかった。

      次の男は自分の病歴をアリゴーに話してしまった。
      クルーズ病だというのだ。この病気は、ブラジルによく見られる寄生虫による嗜眠病だ。
      アリゴーは、患者をにらむように見ると、医師団をふり返り、「ちがう」と言った。
      「この男はワッセルマン反応が陽性だ。梅毒でクルーズ病ではない」
      このことは、患者の持参したカルテと、あとで行なったワッセルマン検査で正しいことが確かめられた。
      アリゴーをだますのはなかなか難しそうだった。

      アリゴーの診断の精密さは特に注目に値した。
      たとえば、患者がアリゴーのテーブルの前に進み出るとする。
      患者の目が悪いくらいのことならアメリカから来た医師たちにもわかるし、素人にすらわかるかもしれない。
      だが、アリゴーは、眼の病気だと言うだけですませはしない。
      網膜芽腫だとか色素性網膜炎だとか、現代医学用語を使って詳しい診断名をつけるのだ。
      そこで、アメリカの医師たちが専門的な検査をすると、いつもアリゴーの診断が正しいことがわかるのだった。

      アリゴーの診断能力調査は続いた。
      統計的にはプハリックの予備調査と同じくらいになったが、
      一分に一人の割合で流れ作業のようにアリゴーが患者の治療をこなしていくので、対象患者は増え続けた。

      スチールカメラを担当しているポール・ジョーンズはテーブルに座っているプハリックのところに来て何か質問しようとした。
      その時アリゴーは、ポールを抱えるようにして「君はまったく薬の飲みすぎだな」と言った。
      それを聞いたアメリカ人たちは腹を抱えて笑った。
      ジョーンズが大量に薬を持ってきているのを知っていたからだ。




      --------------



      アリゴーの処方箋ですが、これが医学的常識で考えると理解できない薬の組み合わせだったそうです。


      処方する薬の殆どがドイツで開発されたもので、中には開発されて間もないため、都市部でも手に入らないものや、大昔の薬で、長い間一般には使われることがなくなった薬も含まれていたとか。しかしなぜか、アリゴーから処方された薬を飲むと人々の病気が治った。


      例えば、ブラジリア建設で有名なジュセリーノ・クビチェック大統領の娘。彼の娘は、「背骨の手術が原因で大きな腎臓結石が二つもできた」そうですが、アリゴーから渡された処方箋の薬を飲ませたら完治した・・・という話でね。


      このクビチェック大統領って経歴が元外科医という人なんで、娘の病気にはよほど困っていたんでしょう。


      それから、アメリカの医学調査団の中にヘンリー・ベルクとヘンリー・K・プハリック博士という人たちがいたのですが、彼らは調査として受けた、アリゴーの処方箋や外科手術で、自分たちの慢性症状や病気が治ったと証言しています。


      ベルクは、長年、病院に通院しても全く改善しなかった腰痛が、アリゴーが処方した薬を飲んで3週間で完治した。


      プハリック博士は、「本当に麻酔なしの手術に痛みがないのか」ということを確認するために、自分自身の”へたに手術できない腫瘍(脂肪種)”をアリゴーに摘出してもらっているんですね。博士によると、アリゴーの摘出手術は30秒以内で終わり、麻酔をしない切開手術は確かに痛みを感じなかったとのこと。





         arigo2
        アリゴーさん、収監中。



      このプハリック博士というお医者さん。アリゴーに腫瘍を摘出してもらっただけでなく、4年後の調査の際には、アリゴーに処方してもらった薬で耳硬化症(難聴)も治ったというのです。


      この経験によっぽど心を動かされたのか、プハリック博士は、アリゴーが「無免許医療行為」の罪で逮捕されたときには、アリゴーを擁護するため、判事宛に自身の研究成果を書いた手紙を出しています。


      まあ、アリゴーが治療した患者の奇跡的治癒の話って沢山あるのですが、私としてはそれよりも、アリゴーが生涯にわたって患者からお金や物を貰うことを一切拒否し続けたというのが、大事な点でしてね。これは、長年のアリゴー裁判の証言からすると、事実なんでしょう。


      何しろ、アリゴーさん、貧乏のどん底で交通事故で死んで、残った家族も未だに貧乏だそうだから。(´Д`;)


      アリゴーが、あれだけブラジルの上流階級の人々の病気を治してきたのに、そりゃないでしょうと思うのですが・・・だがそれがいい。(´∀`∩)


      とにかく、ドクターフリッツ現象って、そこらの心霊治療とはモノが違うと私は思うのです。もし語り継ぐ価値のあるヒーラーを一人挙げろと言われたら、私はダスカロスでもハリー・エドワーズでもなく、この人。



      なんで日本でこんなに知名度ないのでしょうか。アリゴーの死後に出現したユリ・ゲラーには日本のメディアは馬鹿騒ぎしてたようなのに。スプーン曲げてどうすんだと。( ゚Д゚)



         syututuarigo

      まあ、お茶の間向きの映像ではないですけどね。





      ぜひとも、中古本が手に入るうちに読むことをお薦めします。『錆びたナイフの奇蹟』は、復刊するべき良書です。








      ↑ちょっと見ない間に値段高騰しすぎだ(怒)図書館リクエスト推奨。






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